ときめき会話 彼の家 柊夜ノ介
薄着コメント
「誰かの目にさらす心配はありませんが……」
「え?」
「あなたの服です。はぁ……僕も男ですよ。」
「どうしました?何か気になることでもある?」
「掃除は劇団の人がしてくれるの?」
「いえいえ。人に掃除をしてもらうなんて、もったいない。」
「もったいない?」
「ええ、掃除は好きです。」
「……見習わないとな。」
「そんな立派なもんじゃないんです。僕のはね。」
「え?」
「僕は、あなたが言ってくれるような、きれい好きではないです。」
「でも、きれいに片付いているよ?」
「それですね。片づけるのは好きです。特にひどく散らかったとこなんて、いいですね。」
「ふふっ、いいんだ。」
「ええ、現実は片付かない問題ばかりですからね…… 掃除はやればやるだけ綺麗になる。本当に気持ちいい。」
「えぇと、劇団のお仕事のこと?」
「まあ、それもありますし。最近はもう1つ、どう手を付けていいかすらわからない特別な存在もあります。……あなたです。」
「ええ、わたし? 片づけられちゃう?」
「そこですか? 本当に、面白くて素敵な人だ。簡単にコロコロで方が付くとは思えません。」
「コロコロ?」
「あなたとはちゃんと方を付ける日が来ます。それまで僕は精進するのみ。」
(方を付ける?何されるんだろう、わたし……)