ときめき会話 彼の家 颯砂希
薄着コメント
「ちょっと待って、あまり勢いよく動くなよ。」
「え? どうしたの?」
「ふぅ、まだ見えてないよ。でも今日はそーっと動いて。」
「こういうシチュエーションって、ドアの前で母親が聞き耳立ててるんだよな?」
「颯砂くん見てきて?」
「いやいや冗談だって―― ……わかったよ、ちょっと待ってて。」
「ははっ、母さん何してんだよ! なんで、逃げんだよ!」
「ええっ!?」
「本当にいたっ!!」
「ど、どうしよう。わたしご挨拶しないと……!」
「ん? 家に上がる時したろ?二人して、何ドタバタしてんだよ。なんか、いいコンビなんじゃね?」
「颯砂くんのお母さんと、わたしが?」
「うん。仲いいに越したことないだろ?この先だって……ほら。」
(……わ、どうしよう。もう一度ご挨拶したほうがいいかな……)