ときめき会話 臨海公園 颯砂希

 

ショッピングモール

スカイラウンジ

「ここ、いかにもデートスポットって感じだよな?」

「恋人限定?」

「違うと思うけど、そういう日もありそうだな?恋人限定デーとか。」

「え、もし今日がそうだったら……」

「別にいいんじゃん?証明書があるわけじゃないし。」

「たしかに、証明は難しいよね?」

「まあな……人前でするのもあれだし……」

「人前でする?」

「いや、違うか。するっていうか……見せる?それも違うよな……」

(颯砂くん、なんか困ってる……)

 

臨海公園

煉瓦道

「ここの煉瓦って、1つずつ違うらしいよ。」

「みんな同じの方がきれいかも……」

「まあな。揃ってる気持ちよさと、個性がぶつかり合ってる面白さ、どっちもいいよな。」

「うん、そうだね。」

「それにしても、よく見ると本当に1つひとつ違うんだな。色も形もバラバラなのに。ちゃんと敷き詰められて統一感ある。」

「あの大きな煉瓦、颯砂くんみたいかも。」

「ははっ、なんか色も黒くてゴツいな。じゃあ……その隣にある、まるっこいのがきみかな。」

「まるっこい?」

「きみみたいな煉瓦踏まないように ほら、行こう。 あ、あのびしっと真四角の、氷室教頭みたいじゃね?あの、変な髪型、じゃなくて形のは御影先生っ!」

(ふふっ、颯砂くん楽しそう)

 

波止場

「熱血スポーツアニメとかで、海の向こうに強敵が!……みたいなシーンあるよな。」

「大丈夫、颯砂くんは誰にも負けないよ!!」

「ええっと……オレも負けるつもりはないけどさ。」

「うん、もちろん。」

「はっは。頼もしいな。」

「だって本当にそう思ってるから……」

「そっか、なんか、ごめん。オレが悪かった。」

「え?」

「きみはいつも本気で受け止めてくれる。だからさ、変なふざけ方して悪かった。オレは、きみの言葉をウソにしない。約束だ。」

「うん。」

「なんか、海を前に熱くなってさ、オレたち本当にアニメみたいじゃん?」

「ふふっ!」

(颯砂くんなら、絶対夢を叶えられるよ)

 

遊覧船

「きみ、遊覧船が好きなんだな。」

「他の場所が良かった?」

「うーん、どうかな。正直オレはどこでもいいから。」

「ええ?」

「ああ、言い方ミスった。どこでも楽しいって言いたかったんだ。」

「本当?」

「嘘ついてどうすんだよ。たださ、色んな所に行きたいっていうのはあるよ。オレが苦手なとこでも好きなとこでも、関係なしに、きみと色んなとこに行きたい。……が本音。」

「そっか、なんかうれしい。」

「そうすれば色んなきみが見られるだろ?あ、これも変な意味じゃないよ。」

「ふふっ、わかってるよ?」

(うん、颯砂くんとこれからも、色んなところに行けるといいな)

 

水族館

水族館内

「サメとか同じ水槽にいるけど、他の魚、食われないのかな?」

「それが自然のすがたなのかも。」

「きみらしいな。そういうの悪くない。」

「そんな深い意味はないんだけど。」

「強いものが勝つ。陸でも海でもおんなじだ。結局勝負ってそういうことだから。」

「颯砂くん?」

「オレには恵まれた体があんだから、もっと効率的にそれを武器として使って、勝たなくちゃな。」

(颯砂くんは、いつでも競技のこと考えてるんだな……)

 

ウォーターガーデン

「夜になると水槽がライトアップされるらしい。」

「すごい、情報通だね。」

「なんか、いい気分だな。」

「どうしたの?」

「だってさ、きみの知らない街の情報をオレが知ってるなんてめずらしいじゃん。」

「あ、なんか悔しいかも。」

「いいねぇ。もっと情報集めたくなってきた。」

「ふふっ、颯砂くんが足で稼ぐ取材をしたらすごそう。」

「足で稼ぐ?よっし、じゃあ次は、はばたき山に一緒に取材行こうぜ?」

「ふふっ、でもそれって普通のデートと同じかも?」

「そうだな。じゃ、普通のデートで!」

 

深海コーナー

「ここって、沈没船イメージしてるんだよな?」

「船の窓に人影が……」

「えっ、どこの窓? ……だましたなぁ?」

「ふふっ、ごめんなさい。」

「ダメだ。またやるって、顔に書いてある。……そういえば、お化け屋敷に雰囲気にてるなここ。あの船だって、幽霊船って言えなくもない。」

「沈没船だよ?」

「沈没した船に乗ってた人が幽霊になると幽霊船だろ?ほぼ同じだよ。」

「えぇと……」

「ほら、手。」

「?」

「よく考えたら、暗くて足もと危ないから、手つないだ方がいい。」

「う、うん。」

「よっし、順路はこっちか、行こう。」

(颯砂くん、ここお化け屋敷じゃないよ)

 

プラネタリウム

「ここのリニューアルプラン、考えてた。」

「お化け屋敷とコラボ?」

「それ、やばいな。きっとさ、リクライニング状態で、無理やり恐怖映像を見せられるんだ。」

「え?」

「それも、すごいやつ。」

「それって……もう映画館だよね?」

「えっ……ほんとだ。ただのホラー映画じゃん。星はどこ行っちゃったんだよ、な。」

「ふふっ。ホラーは映画館に任せよう?」

「うん、賛成。プラネタリウムをリニューアルするより、そっちの方が効率的だ。んじゃ、今度は映画館でもどう?」

「ホラー映画?」

「いや……そこは、星の映画とかで。」

 

海水浴

「スイカのビーチボール見ると、オレ、テンション上がるんだ。」

「シャチの乗り物もいいよね。」

「あれ乗るのか……」

「え? だめ?」

「ダメじゃないよ。でもさ、オレがあれにまたがってさ、ひとりで海に浮いてるんだぜ。」

「ふふっ、かわいいと思うよ?」

「かわいい? それなんだよ。」

「二人で一緒に乗ったら楽しいと思うけど?」

「きみと一緒に?」

「うん。二人で乗る方が、バランスとるの難しいし。」

「……やっば、あのシャチってすごいポテンシャル持ってんだな。知らなかった……」

「えーと……?颯砂くんがいやなら……」

「行こう!早くしないと、レンタルシャチがいなくなる。」

(んん? 颯砂くん、どうしたのかな?)

 

青の洞窟

「ここが無人島なら、この洞窟がベースキャンプかな?」

「えっ? 無人島?」

「うん。もしも二人でサバイバルすることになったらどうする?」

「颯砂くんが一緒なら心強いかも?」

「かもってなんだよ。オレはきみがいれば、大概のことはやれるぜ。」

「ふふっ、心強いな。」

「それでよし。オレが食料集めで、きみが料理だろ。毎日、手料理か……サバイバルも悪くないな。」

「颯砂くん?どうかしたの?」

「今日の夕飯さ、魚つかまえるのが手っ取り早そうだけど。それでいい?」

(もうサバイバルしてる気になってる……)

 

海辺の散歩

「どうしてもさ、波打ち際ギリギリを歩きたくなるんだよな。」

「いつか大波がくるよ。」

「リスクがなきゃ楽しめないだろ?」

「びしょ濡れになっても知らないよ。」

「今の、なんか……母さんみたいな言い方だな。」

「え?」

「子どもの頃、この流れで何度か痛い目にあってる。」

「ほら、やめた方が――

 

「颯砂くん、大丈夫!?」

「う、うん。危なかったー……ま、子どもの頃とは鍛え方が違うからさ。行こうぜ!」

(ぐちょ……?颯砂くん、靴濡れてる?)

 

花火大会

浴衣コメント

「おお、浴衣!いいじゃん、いいじゃん!」

「どう? 似合うかな?」

「うん、すげぇ似合ってる。夏って感じするな。」

(こんなに褒めてもらえるなんて浴衣を着てきてよかったな)

 

ミニ丈浴衣追加コメント

「何かあったら見えんだろ、その短さ。」

「えぇと……浴衣?」

「いいんだけどさ……いや、良くないっ。ほかのヤツもいんだよ。オレから離れないことっ。」

「花火師ってすごいよな。毎年進化してるのわかる。」

「そんなに変わってるかな?」

「いや、微妙なとこ。わずかな変化だと、パッと見わかんないよな……」

「颯砂くん?」

「オレも、色々変えたり、試してみてもタイムや記録に現れないこと多くてさ。ちょっと花火師に感情移入してみた。」

「そっか……」

「変なこと言ってわるい!きみはきみの見方で楽しめよ。」

「わたしも、何か協力できればいいけど。」

「できるよ。」

「え?」

「簡単。きみが見ててくれるだけで、記録違うから。なんか、特別枠のパワーが出る感じ?」

「そ、そうなの?」

「ああ。だから、ま、見ててよ。そんだけで、じゅーぶん! おぉっ!そろそろクライマックスかな?」

(颯砂くんの力になれるなら、もっと応援しよう!)

 

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