グループデート会話 繁華街 風真・颯砂・氷室
ボウリング場:ボウリング
「よっし! やったぜ。」
「すごい!颯砂くん、ストライク!」
「◯◯、サンキュ!」
「やったね!」
「次、イノリ。がんばれよ!」
「ハイタッチ……なるほど。ストライクを取れば、あれができる……」
「邪な考えじゃ、真っすぐ転がらないぜ?」
「……そちらこそ。」
「氷室くん、がんばって!」
「……っ!?」
「10番ピン残し。ははっ、力んだな?」
「のようですね……」
「玲太、ストライク狙ってけ。」
「リョータ先輩、邪念を捨ててください。」
(……邪念?)
「……いけっ!」
「ははっ!玲太、曲がりすぎだよ。」
「球筋は、投げた人を反映するんですかね。」
「ふふっ、そうかも?」
「どういう意味だよ。」
「ノゾム先輩は一直線。リョータ先輩は複雑?」
「イノリはプイっとそっぽ向く感じ。」
「ふふっ、ほんとだ。」
「じゃあ、次はきみの番。」
「えっ!」
(なんか……別の意味で緊張するかも……?)
ボウリング場:ボウリング2
「あ、やば……」
「7と10のスプリット。これはいくらノゾム先輩でも厳しいかな。」
「そんなに難しいの?」
「スペア率は、1パーセント以下って言われてる。」
「10フレの3投目。スペアを取れば、玲太を逆転だ!」
「颯砂くん、がんばれ!」
「…………」
「…………」
「いくぞ!」
「よっし!」
「颯砂くん、すごい!! スペアだ!」
「いい感じで7番ピンの横っ腹に当たってくれたよ!」
「お見事でーす。……ったく、最後くらい勝たせてくれてもいいだろ?」
「ノゾム先輩の牙城は崩れなかったか。でも、リョータ先輩もすごかった。」
「ああ、楽しかった。」
(うん!見てるだけで手に汗握っちゃった……!)
ボウリング場:ダーツコーナー
「よっし!」
「……さすがですね。」
「やるじゃん、玲太。」
「スゴイね!風真くんも颯砂くんも、3本とも全部真ん中だ。」
「ええ。じゃあ、次は僕の番。」
「氷室くんもがんばってね。」
「『も』ね。」
「イノリ!20のトリプル狙ってけ!」
「そうだ。ブルじゃオレたちに追いつけないぞ?」
「ブルって真ん中だよね……?それよりもっと高得点があるの?」
「ああ、20のトリプルなら60点になるんだ。」
「そうなんだ!がんばって、氷室くん!」
「よっ!」
「スゴイ……!」
「おお、やるじゃん!」
「それっ!」
「まじか……!」
「最後、がんばって!!」
「いけっ!」
︙
「本当に決めるか?すごいじゃん、イノリ。」
「ああ、今回は参ったよ。」
「先輩たちからのプレッシャーと、君の応援のおかげ。」
「ふふっ、すごくかっこよかったよ。」
「…………」
「……さ、もう1ゲーム行こう。」
「ああ、次は本気出す。」
「受けて立ちますよ。」
(んん……?なんだかすごい戦いになってきちゃった?)
カラオケBOX
「◯◯、誰の歌が聞きたい?」
「そりゃ、カラオケって言い出した玲太からだろ?」
「僕以外なら誰でもどうぞ。」
「じゃあ、みんなで歌う?」
「僕以外って言ったよね?」
「イノリのそういうとこ、お子様なんだよな。」
「しょうがないだろ?実際、お子様なんだから。」
「は? 歌えばいいんでしょ、ほら曲決めてよ。」
(二人とも氷室くんの扱いが上手……?)
「じゃあ、ジャンルは……」
「ラブソング以外。」
「え?」
「何だそれ?」
「ま、気持ちはわかります。」
「だろ? 愛だの恋だの、このメンツで熱唱してもさ。」
「なるほど。じゃあ、アニソンで!」
「なんでそうなるんです?」
「◯◯、もうおまえが決めてくれ。このままじゃ、一曲も歌わないで時間切れだよ。」
「ええと……じゃあ、はば学の校歌は?」
「はははっ、諦めるの早すぎ。」
「それじゃアカペラになるから。カラオケじゃない。」
「はい、やり直し。」
(うう、どうしよう……!?)
映画館:アクション映画
「すごかったー!感情移入しちゃったよ!」
「ノゾム先輩、映画みたいに暴れないでくださいよ?」
「ああ、頼む。誰も止められない。」
「ふふっ。そう言えば少し、颯砂くんに似てたかも?」
「お、マジで!? きみ、そう思うの?」
「まあ、デカくて筋骨隆々。」
「なんか髪型もヘアバンドしてたし。」
「あ、してたね。」
「正義感とか、強さとか、そっちが似てるんじゃないのかよ……」
「グッズで赤いヘアバンド売ってるかも?颯砂、着けてくれ。」
「それだけでコスプレ完成ですね。」
「面白そうじゃん。写真撮ってよ。」
(ふふっ!結局、颯砂くんもノリノリだ!)
映画館:インド映画(風真)
「あの世界に強引に引っ張り込まれたな……」
「うん…… どうして急に、踊って歌うんだ?」
「そこがいいんじゃないですか。君ならわかるよね?」
「うん、音楽だけでワクワクする!」
「俺も興味あったけどさ、イノリ、好きみたいだな?」
「はははっ! そう言えばイノリ、つられて体動いてた。」
「えっ!? そんなはずないです。」
「ふふっ! 氷室くん、よかったね?」
「ああ、ここにしてよかった。インド映画とイノリ、まさかの組み合わせだな。」
︙
「お待たせ。……あれ?二人は?」
「トイレからまだ戻んない。」
「リョータ先輩、一緒にお願いしますよ。」
「ひとりでやれ。写真撮ってやるから。」
(パシャ)
「何やってたんだ?」
「ほら、あそこのパネルから顔出して写真撮るやつ、イノリがどうしてもって。」
「マジか!? おい、イノリどうした。」
「普段、ああいうの一番イヤがるのに……」
「……僕にもわかりません。インド映画の衝撃が強すぎて、おかしくなったかも……」
(ええ!? 氷室くん、大丈夫かな……?)
映画館:インド映画(氷室)
「さすがインド映画!すごいダンスだったね?」
「ええ、羊も踊ってましたよ。」
「うん、どういう理屈だ? あれって、面白いのかなぁ。」
「颯砂は理詰めなとこあるからな。そういう意味では、イノリって意外に感性の人間なのかもな。」
「意外って心外ですけど。とにかく僕は衝撃を受けました。」
「ふふ、よかったね。音楽も特徴的だったよ。」
「ええ、楽器も見たことない形でしたし。全部が新鮮。」
「そっか、イノリの見方が正しいのかもな。なんか保守的すぎ、オレ。」
「でもさ、色んな意見が出るって、いい映画なんじゃないか?」
「へぇ……リョータ先輩にしては綺麗にまとめましたね。」
「は? ……ったく、ひねくれてんな。」
「ふふっ!わたしも風真くんに賛成だよ。」
「じゃあ、リョータ先輩の言う通り、喫茶店でも寄って、感想言い合いましょうよ。」
「いいな。オレ、カレー食べよう。」
「のった。」
「本格的なカレーがいいですね。」
(インド映画効果かな?カレー食べながらの評論会か…… ふふっ、熱くなりそう?)