グループデート会話 臨海公園 風真・颯砂・氷室
ショッピングモール：ショッピング
「改装工事中か……ここってどんなショップだった？」
「ファッション雑貨のお店だよ。」
「きみが気に入ってた店だよな、◯◯。」
「そうなのか？」
「……なんかリョータ先輩、不服そうですね。」
「別に。」
「なんだ、玲太も好きだったのか？この店。」
「えっ、そうなの？」
「ま、まあな。良い品ぞろえだった。」
「玲太、化粧品にも興味あるのかよ。」
「ええ？」
「プッ……ほら、変なウソつくから。」
「うるさい。」
「ウソ？」
「リョータ先輩は、自分の知らない君の情報を、ノゾム先輩が持ってることに嫉妬したんだ。」
「ははっ！おまえすごいな、その独占欲。」
「ドンマイです、リョータ先輩。」
「うるさい。」
（ふふっ、風真くんって、いつもみんなに、いじられちゃうんだよね……）
ショッピングモール：ショッピング２
「◯◯、どっから行きたい？」
「え、わたし？」
「ああ、いいじゃん。今日はきみの買い物付き合うよ。」
「ええ、かまいませんよ。」
「それじゃあ……」
︙
「きみ、こういう感じ好きだっけ？」
「今、セクシー系が流行ってきそうなんだって。」
「セクシーか……」
「なんだよ、颯砂。俺はいいと思うぜ？」
「そうですね。ノゾム先輩、なんか不都合でも？」
「う、動きやすそうではあるけどさ……」
「いや、こういうファッションで動いたらダメだろ。それくらいはわかってるよな？」
「え？ なんで？」
「わかってないみたいですよ……」
「これを着て、動き回るきみか……」
「ダメだな。他の店、行こう。」
「え!? どうしたの？」
「颯砂みたいなのが、街にあふれてんだ。こんな恰好したおまえ、放り出せないだろ。」
「オレみたいってなんだよ。やましい事なんてないぞ！」
「ノゾム先輩、顔赤くして言っても説得力ないですよ。」
「そういうことだ。」
「どういうことだよ？」
「君も大変だね。」
（？？？）
臨海公園：遊覧船
「なんだかみんなで旅行に行くみたいだね？」
「たしかに家族旅行っぽい。」
「そこは普通に友だちグループでいいのでは？」
「で、家族構成は？」
「まあ体格から言って、オレが父親で、きみは母親だろ？」
「ふふっ、面白い。風真くんと氷室くんが兄弟？」
「面白くない。体格じゃなくて、風格から言って俺が父親。」
「風格って自分で言うのかよ？ じゃあ、どっちにしてもイノリは息子ってことで。」
「本当、全然面白くない。ほら、もう出発時刻になりますよ。」
「おい待て、息子よ！」
「ふん、バカみたい。」
「あれは反抗期だな。」
（ふふっ、本当に家族だったら……ちょっと面白そうかも？）
臨海公園：遊覧船２
「あー…… 単純に広いってだけでも気持ちいいよなー。」
「そうだね。風も気持ちいい……」
「海のにおいと波の音もいいですよ。」
「……玲太は？」
「この船は結構大きいし安心はしてるよ。」
「なんだ、沈没の心配かよ？」
「俺はおまえたちみたいに泳ぎが上手くないんだ。それに、こいつだっているし。」
「え、わたし？」
「もしもの時は、僕が泳いで君を陸まで届ける。」
「いや、オレが届ける。」
「早い者勝ちですよ。」
「えぇと……？」
「あ、それじゃあ、きみに選んでもらおう。ならいいよな？」
「いいでしょう。」
「待て、俺も入れろ。」
「玲太は泳ぎが苦手なんだろ？」
「別に得意じゃないだけ。それまでには上達しとく。」
（『それまで』って……？ というか、そもそも遊覧船だから安全だと思うけどな……）
水族館：水族館内
「水族館は好きだけどさ、この俺たちの並んだ感じ……どうなんだ？」
「ふふっ、みんなそろって楽しそう。いいと思うよ？」
「笑いながら言うなっ。」
「オレもいいと思うな。きみから見たら、面白そうじゃん。」
「ほら、横並びの三人が水槽に反射してますよ。……たしかに笑える。」
「どれ…… はははっ！」
「ハァ……うるさいよ。」
「……もしかして。」
「今度はなんだよ、イノリ。」
「リョータ先輩は、水槽に自分の姿が反射して映るから水族館が好きなのでは。ナルシストだから。」
「はぁ？ 違うよ。俺は純粋に 静かに、落ち着いて話したいだけだ。」
「それは無理じゃん。４人で来て落ち着いて話せると思った？」
「正論。」
（うん、たしかに…… みんなで来たらどこでも、にぎやかになっちゃうもんね……）
水族館：水族館内２
「……あれ？ 風真くんは？」
「チケット買ってくれてる。」
「ああ見えて意外と世話好きなところありますよね。」
「ふふっ、そうなんだ。」
「ほら、チケット。」
「玲太、なんで割って入ってくんだよ？」
「なんでって……これがリョータ先輩ですよ。」
「なんだよ。こいつの正面は俺だろ？」
「ハァ…… さっきちょっと褒めたけど、前言撤回。」
「イノリが俺を褒める？」
「世話焼きだって言ってた。」
「どこが褒めてんだよ？……ったく。
ほらいくぞ？もうすぐ、エサやりの時間だ。みんな、見たいだろ？」
「おー！」
「いいですね。」
（ふふっ、ほんとだ。風真くんって意外と、面倒見がいいみたい？）
海：海水浴
「あれ、風真くんは……？」
「パラソルの下でカッコつけてる。 おーい、玲太！こっち来いって。」
「俺はここでいい。」
「きみ、ちょっと待ってて。イノリ、引っ張ってこよう。」
「ハァ……世話が焼けますね。」
「いいから、ほっとけよ。」
「せっかく４人で来たんだろ。」
「そうですよ。別に遠泳しようってわけじゃないですし。」
「ふふっ、やっと４人だね。」
「それで、４人で何すんだよ。」
「そうですね……ボディボードなんかどうです？」
「うん、楽しそう！」
「やってみたかった。イノリ、教えてくれよ。」
「リョータ先輩も、いいですか？」
「わかったよ。」
︙
「はあ……楽しかったね？」
「ノゾム先輩はさすがですけど、君もリョータ先輩も筋がいい。」
「イノリ！見てくれ、最後の一回！二人でそっちまで行くから！」
「ちょっと見てくる。」
「よっ、どうだっ！」
「よっし！今の良かったろ！」
「二人とも、すごい！」
︙
「二人ともすごく上達したね？」
「リョータ先輩とノゾム先輩のポテンシャルなら当然です。それに、君もね。」
「ほんと？ありがとう。」
「今日はイノリのおかげで楽しめた。」
「そうだな。イノリ先生に礼。」
二人「ありがとうございました！」
「……じゃあ、授業料として次の学食はおごりで。」
（ふふっ、氷室くんらしいな。でもすごく楽しかった。また、みんなで来たいな！）
