グループデート会話 はばたき山 風真・颯砂・氷室

 

動物園:わんにゃんハウス

「はぁ、ここは癒されるな……」

「◯◯、おまえは動物を引き寄せるタイプだな。」

「そうなのかな?かわいいからうれしいけど。」

「でも、上には上がいますよ。ほら。」

「うわっ、なんだ?なんでそんなにすり寄ってくるんだ?」

「颯砂くん?」

「危ないって、踏んじゃうよ。離れろって……」

スタッフ「はーい、ご飯の時間でーす。」

「はぁ……助かったよ。」

「ふふっ。颯砂くんは、動物に好かれるんだね?」

マタタビの匂いでも出ているのでは?」

「ええ?」

「そ、そんなわけないだろ。」

「なら、プロテインの匂いか?」

「なに言ってんだよ、二人して!」

「きっと動物には、颯砂くんがいい人だって、わかるんだと思うよ。」

「おう、それだ、それ。」

「……ヘアワックスじゃないですか?」

「ああ、それだな。」

「なんもつけてないよ!」

(ふふっ。風真くんと氷室くんは、うらやましがってるのかな?)

 

動物園:わんにゃんハウス2

「癒されるね……」

「……うん。」

「……だな。」

「……ええ。」

「……?」

「癒されてるきみを見ていると、オレたちも癒されるってこと。な?」

「…………」

「な、って言ってますよ。リョータ先輩。」

「なんで俺なんだよ。」

「ん? どうしたんだ。」

「ノゾム先輩のド直球具合に、リョータ先輩が唖然としてるんです。」

「うるさい。イノリもだろ。」

「えぇと……どうしたの?」

「きみだけでも癒しなのに、子猫抱いてるきみなら、超癒されるってこと。」

「ハァ……ああ、そうだよ。」

「そういうことでいいです。」

「ていうことだから、もっと子猫を抱いててよ。オレたちは気にしないでさ。」

(……すごく気になるよ)

 

はばたき城:展示コーナー

「あ、このすずり……昔、おじいちゃんの蔵にあった物。俺が勝手に使ってたらしい。」

「ええ!?」

「ほら、ちょっと傷があるだろ?乱暴に墨をすったあと。」

「へぇ…… 風真家ならではの逸話ですね。」

文化財級のもんなんだろ?大丈夫だったのか?」

「いや、すごい叱られた。3歳くらいだったけど、怒鳴られたのはうっすら覚えてる。」

「ふふっ!小さい頃から、目利きができてたんだね?」

「そうらしい。よりによって、これで遊ぶかって。今は笑い話になってるけど。」

リョータ先輩のエピソード付き解説、面白いな……」

「うん。最初は冗談かと思ってたけどな。」

「僕もです。」

「え?」

「冗談? なんの話だ?」

「だってさ、普通休みの日に友だち4人でここ来るか?」

「そんな風に思ってたんなら先に言えよ。……ったく。」

「でも今は、またお願いしてもいいかもくらいに思ってます。」

「まあな。」

「ふふっ、うん。またお願いします。」

「……OK。面白いネタ、聞いておくよ。」

(また4人でお城にきて、風真くんの解説が聞けたらうれしいな)

 

遊園地:ジェットコースター(颯砂)

「◯◯。きみ、3回乗れる?」

「ええ?」

「無理するなよ。具合悪くなったら来た意味ないだろ。」

「それもそうですね。じゃあリョータ先輩は譲るということで。」

「なんで?」

「そういう流れでしたよね?」

「じゃあ、コースター、観覧車、コーヒーカップ、それぞれ一回ずつペアで乗れば平和じゃん? ということで、オレはコースター。」

「俺は観覧車だな。」

「コーヒーカップは嫌です。」

「えっ、コーヒーカップ楽しいのに?」

「……わかったよ。俺がコーヒーカップ。」

「あ……ありがとうございます。」

「ははっ、素直にお礼言った。」

「ふふっ!ありがとう、風真くん。」

「じゃあ、コースター行ってこいよ。俺たちはここで待ってる。」

「ええ? みんなで行かないの?」

「……仕方ない。リョータ先輩、行きますよ。」

「はぁ、わかったよ。みんなこいつには逆らえないのな。」

(やった!せっかくだから、みんなで一緒に楽しみたいもんね)

 

遊園地:ジェットコースター(颯砂)2

「はぁ……やっぱり、ここのコースターは最高だよ。」

「うん、迫力がすごいよね……」

「ははっ。きみ、力入ってたもんな。縮こまっててさ。」

「もう、笑わなくてもいいでしょ?」

「……随分と楽しそうで。」

「…………」

「えぇと……二人ともどうしたの?」

「こっちは男二人で乗ってるんだよ。」

「じゃんけん。公平な勝負の結果だろ?」

「ま、そうですね。じゃあ次、観覧車行きますよ。」

「待てよ。次もじゃんけんだよな?」

「棄権するのは自由だよ。」

「棄権するはずないだろ。」

リョータ先輩、もう負けてる感じがしますよ。」

「うるさい。」

「えぇと……観覧車は4人で乗れるよ?」

「…………」

「…………」

「オレはどっちでもいいぜ?」

「随分余裕ですね、ノゾム先輩。」

「……そうするか。」

「ふふん、じゃあ4人で乗ろうぜ。」

「イノリ、観覧車で男同士はダメージが大きい。これできっと潮目が変わる。」

「ですね。」

(??? みんな、楽しんでる……よね?)

 

遊園地:ジェットコースター(氷室)

「わ……すごい、スピード……」

「お客さんの声も演出の1つですね。」

「そうかもな。しーんとしてたら、つまらなく感じる。」

リョータ先輩はあまり好きじゃないですか?ジェットコースター。」

「なんでだよ?」

「なんとなくそんな感じがしたので。」

「玲太は別に苦手じゃないよな?」

「ああ、当然。平気だよ。怖がってるのはこちらの方。」

「やっぱりやめとこうかな……?」

「大丈夫、俺が隣に座ってるからさ。」

「なんか今、サラッと言ったな。」

「怖がってて可哀想だろ?」

「そういうとこですよ、リョータ先輩。」

「……わかったよ。で、席はどうやって決める?」

「えぇと……わたしひとりでいいよ?隣の人の服を掴んだりしちゃうかもしれないし。」

「ふぅ……絶対に負けられない。」

「……ええ、同感ですね。」

「一回勝負。」

「……ん?」

全員「最初はグー、ジャンケン――ポンッ!」

全員「あいこでしょッ!」

(えーと……もう順番が来ちゃうよ……?)

 

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