グループデート会話 はばたき山 風真・本多・七ツ森

 

動物園:動物園内

「可愛かったね、ウサギ!」

「うんうん!ふれあいコーナーって最高っ!」

「七ツ森、子ヤギに囲まれてたな。チケット、食われてないか?」

「そんなわけ――
 ……無い。」

「えっ? どこかに落としたのかな。」

「マジかよ、探しに戻るか。」

「ううん。ミーくんのチケットはもう無いよ。」

「なんで?」

「黒ヤギさんが食べちゃったから!」

「言えよっ!」

「マジで食われてたのか。」

「でも大丈夫。この動物園のチケットは、植物由来のインクを使用してるからね。」

「よかった。ヤギも安心だな。」

「いやいや、ダーホン、見ていないで途中で教えろって。」

「だってさ、ミーくんのポケットに鼻を突っ込んで食べてる姿、可愛くてさ!」

(ふふ! わたしも見てみたかったな)

 

動物園:動物園内2

「やっぱライオンだな。百獣の王だわ。」

「俺はクマのほうが勇ましいと思う。」

「ふふ! 本多くんはどのコーナーが良かった?」

「1つには絞れないよ。みんな大好きだから。」

「そっか。特別好きな動物っていないの?」

「好きかどうかはわからないけど、オカメインコには何か惹かれるものがある。」

「ああ、わかる。」

「似たもの同士?」

「え?」

「あー、そだね!オレと似てるかも。 オスはよく鳴くし言葉もしゃべる。仲間が好きで、いつも集団でいるしね。オレもみんなでいるほうが楽しいよ。冠羽の跳ねてるとことかさ、見た目も親近感ありまくり!」

「よくしゃべるって自覚はあるんだな。」

「ああ、今日イチで驚いた。」

(ふふっ!みんなの個性がちょっとわかって面白いかも!)

 

動物園:グッズショップ

「リアルな動物たちを見たあとにぬいぐるみを見ると不思議な感じだな。」

「んっ、気になる発言!どんなところに不思議を感じるの?」

「うーん…… カワイイ色とか、フワフワ感とかかな?」

「だー、そっちかー!身体の構造に興味持ったのかと思った。」

「本多らしいな。」

「あれ、七ツ森くん。なにを真剣に見てるの?」

「このぬいぐるみ。」

「えぇと……チーター?」

「ブ、ブー! これはね――

「ダーホン、ストップ! いまシロウト用のクイズ中。」

「そういうことならオーケー!」

チーターじゃないならヒョウ。」

ジャガー?」

「んー。惜しい、とも言えないんだよなー。」

「これは難問だよ。ヒントがあってもムリだと思う。」

「じゃあ、正解。サーバルキャットでした。」

「そんなのここにはいなかったよな?」

「そ。だから、なんでココに置いてあるのか興味津々。」

(たしかにいなかったよね……でも、カワイイからいいか♪)

 

動物園:グッズショップ2

「マグカップとかタオルは王道。あと、ジグソーパズルとか。」

「ねえ、動物の模型があるよ。自分で組み立てて作るのかな?」

「いかにも本多が好きそうだな。」

「うんうん、いっぱい持ってるよ!サイの模型がすごくカッコいいんだ!」

「なんかそれ、わかるかも。」

「サイか。たしかに恐竜みたいだし、可動パーツとか組むのオモシロそう。」

「あ、わかってくれる?嬉しいなー!」

「でも、俺が買うなら……コレ。」

「それは……ハシビロコウ?」

「そ。マジカワイくない?」

「七ツ森の感性だとカワイイのか、それ。」

「模型がどうとかじゃなくて。コイツの生態が魅力満載。」

「そそ!このコってほとんど動かないんだよ。でね――

「……しまった。ダーホンのスイッチ入れちまった。」

「一度入ったら、もう、行くとこまで行かせないと終わんないぞ。あきらめろ。」

「ああ、悪い。聞き終わったらハシビロコウ買ってくるわ。」

(ふふ。七ツ森くん、ハシビロコウの模型、気に入っちゃったみたい!)

 

はばたき城:展示コーナー

「……で。ここで何すんの、俺たちは。」

「ミーくん、不機嫌そう。」

「七ツ森、展示コーナーはいいぞ?」

「どこが?」

「見てみろよ。何百年も前のものが、俺たちの目の前にある。」

「はあ。」

「そそ。ここにあるほとんどの物は、その時代の職人が手作りした逸品なんだ。」

「わかるよ。」

「俺ん家に縁がある物も……」

「あれだね!風真家のご先祖が、はばたき城の殿様から直々に賜ったという屏風。」

「古い物なのに、今でもキレイだよね。」

「当たり前。うちの蔵で大事に保管されてたからな。」

「はいはい。わかったよ、若さま。」

「その呼び方はやめろよ。」

「うちの近所のおばあちゃんもリョウくんのこと、若さまって呼んでるけどね。」

「お年寄りはいいんだ。次、行くぞ。」

(風真くん、ちょっとテレてる?)

 

はばたき城:展示コーナー2

「古い物の匂いって独特だよな。」

「骨董マニアみたいなこと言ってる。」

「骨董品が好きなだけだよ。」

「リョウくんのおじいさんの骨董店もこういう匂いがするよね。」

「本多くん好きそう。」

「そういえばおじいちゃんが言ってたな。本多がよく来るって。」

「そそ!なんとなく足が向いちゃってさ。で、気づけば話に花が咲いてるってわけ!」

「ダーホンの長話……カザマのおじいさん、迷惑してんじゃ?」

「それが全然。おじいちゃんも楽しんでるっぽい。」

「ふふ!」

「骨董品の話から、風真家のご先祖の事、はばたき市の歴史とか話し始めると止まんなくてさ!」

「おかげで話し相手には困ってないってよ。」

「そだ!今度はリョウくんちのおじいさんとここに来てみよっかな?」

「きっと喜ぶよ。」

(ふふ!)

 

遊園地:観覧車

「このメンツで観覧車に乗るの、違和感ないか?」

「なんで。」

「なんでって、乗ってどうすんだよ?」

「空を旅しながらみんなでおしゃべりしようよ!」

「おまえはそれでいいけどさ、俺たちは?」

「本多くんのおしゃべりを聞きながらキレイな景色を見る、かな?」

「いいじゃん。ダーホンのトークにはもう慣れただろ、俺たち。見晴らしはホントにいいぞ。」

「そうだけどさ……」

「カザマ。4人で出かけてるときは欲望を抑えろ。」

「は? うるせえよ。」

「顔に出まくりなんだよ、おまえ。 な、◯◯。」

「えっ?」

「あらら、ザンネン。当の本人はお気づきじゃないっぽい。」

「ほっとけ。」

(えぇと……わたし、何か気づいてないことある?)

 

遊園地:観覧車2

「観覧車って、デートの定番だよな。」

「へぇ、そうなんだ。」

「そうだろ。ほら、密室だしさ。」

「ふふ!」

「リョウくん、どしたの?」

「なにが?」

「あ、もしかして二人きりで乗りたかった?観覧車。」

「ダーホンのどストレートでた。」

「そなの、早く言ってよ。」

「……えっ?」

「リョウくんと二人かー。なんか面白そう!」

「なんでそうなんだよ。4人で乗るぞ。」

「ダーホンの気遣いを無下にすんの?冷たいねぇ。」

「ふふっ、みんなで乗ろう?」

「あんたが言うなら、はいはい。4人みんなで乗りましょ。」

(ふふ!でも風真くんと本多くんのツーショットもみたかったかも?)

 

遊園地:お化け屋敷(風真)

「…………」

「◯◯、怖いのか?」

「あぁ、怖いなー……」

「大丈夫!本物のお化けはいないからさ。」

「でも……」

「わっ!!」

「きゃっ! ……もうっ、風真くん!」

「オモシロイ……」

「今この状態でしょ。中に入ったらどうなっちゃうんだろ?」

「うぅ……」

「……仕方ないな。」

「えっ、じゃあ――

「早めに済ませてやろう。」

「OK!」

「レッツゴー!」

「ほら、行くぞ!」

(そんな~!?)

 

遊園地:お化け屋敷(風真)2

「そういえばこのお化け屋敷、先月改装工事してたらしいな。」

「つまり、バージョンアップしてるってコトか。」

「 !? 」

「超楽しみ!どこが変わったのかみんなで探そうよ。」

「ね。ねえ。みんなは怖くないの?」

「オレさ、怖さを感じる前に、仕掛けのほうに目が行っちゃってさ。お化けに気づいてないことが多いんだ。」

「わかる。俺もセットとか良くできてるなーって見入っちゃってるし。」

「そもそも俺は、お化け屋敷に恐怖を感じてない。」

「うぅ……」

「でもさ、仕方ない。怖がりさんのために、特別に――いちばん前を歩く権利を譲るよ。」

「GO!」

「とつげき~!」

(わぁ~! 風真くんのいじわる!!)

 

遊園地:お化け屋敷(本多)

「はいっ、到着。遊園地のアトラクションといえばこれは外せない!」

「えぇ……」

「ダーホンセンセー。ひとりイヤそうな人がいまーす。」

「◯◯、いいリアクション期待してるぞ。」

「もう、みんなで楽しんでるでしょ?」

「さーて、どうする?」

「◯◯ちゃん、怖くないよ。オレが手つないでてあげる。」

「おい。」

「サラッと言ったな……」

「妹とお化け屋敷に入ったときもそうしたら大丈夫だった。小学生の頃だけど。
 はい、手かして。◯◯ちゃん。」

「待て。それならみんなでだ。」

「おい。誰かがひとり、悲しい思いをするぞ?」

「悲しい? 大丈夫、入ったらそんな感情、すぐにふっ飛んじゃうから!」

(手をつないでも、怖いことには変わりないと思うんだけどな……)

 

遊園地:お化け屋敷(本多)2

「中から悲鳴が聞こえてくるぞ?」

「ねえ……本当に入るの?お化け屋敷。」

「ここまで来たら、入るだろ。」

「あんたがいるから楽しさ増し増し。」

「うぅ、いじわるだ……」

「◯◯ちゃん。恐怖の感情を克服するいい方法があるよ。」

「えっ?」

「ちょっと荒療治だけど……やってみる?」

「えぇ……」

「ちなみにどんなんだ?」

「俺も知りたい。」

「ゴールで教えるよ。」

「うん、お願い。」

「じゃ、入ろっか!」

「ゴール?……これって。」

「……本多のテクニック?」

(ゴールまで行けば、きっと大丈夫……!)

 

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