休日出歩きイベント 七ツ森実編

 

いい匂い

七ツ森実

「そろそろ帰ろうかな。……ん?」

「あ。」

「七ツ森くんもお出かけから帰るところ?」

「そうだけど。」

「……くんくん。なんだか甘くて、いい匂いがする。ホットケーキのような……」

「すげー。当たり。ほら、コレ。」

「わぁ、それ何?すごくおいしそう~!」

「さっき、向こうのキッチンカーで食べ歩きできるホットケーキ売っててさ。食べやすいし、味もイイよ。……あ。」

「どうしたの?」

「あんたも試してみない?たしか、2本以上買うとトッピングがタダになるんだった。」

「いいよ、行こう!」

「そうこなくっちゃ。こっちだ!」

「うん!」

 

探し物

七ツ森実

「さて、今日はもう帰ろうかな。
 ……あれ?なんか落ちてる。メンズのブレスレットみたい。
 落とし物かな。交番に届けて――

「あ……いいところに!」

「あ、七ツ森くん! これからお仕事?」

「そうなんだけど……あんた、この辺りでシルバーのブレスレット見かけなかった?」

「もしかして、これのこと?」

「あった!そう、ソレ!」

「このブレスレット、七ツ森くんのだったんだ。すごい偶然。」

「助かったわー……今日、現場でもらったばかりなのに 当日無くすとかマジ申し訳ないし……」

「えっ、そうだったの!? 落とし物には気をつけてね?」

「ハイ……」

「ね、カッコいいね、そのブレスレット。七ツ森くんにすごく似合ってる。」

「サンキュ。あんたのコメントもスタッフさんに伝えとくよ。じゃあな。」

 

「もう無くさないようにね!」

「リョーカイ!」

(大丈夫かなぁ……)

 

スルー

七ツ森実風真玲太

(そろそろ帰ろうかな……)

「あ。」

「よ。」

「七ツ森くん。風真くんとお出かけ?」

「ん?」

「おい! 何で呼んでるのに止まんないんだよ。」

「あぁ……音楽聴いてたから。悪い。」

「……ったく。 で、おまえの方はどうして急に現れたんだ。」

「わたし?ひとりでお出かけしてたとこ。二人は、一緒じゃなかったんだ?」

「違う。で、カザマはなんの用。」

「用なんかない。ただ、これ!落とし物。」

「お菓子?」

「すれ違って挨拶したのも無視、その上、こんな大きなの落としても気づかない……大丈夫かよ?」

「あぁ……悪い。でも、カザマのそういう優しいとこ、嫌いじゃないぜ?」

「うるさい。ほらっ、ちゃんと持っとけよ。」

(七ツ森くん、ニヤニヤしてる。本当は風真くんの声聞こえてたんじゃ……)

 

かわいい犬

七ツ森実颯砂希

「ああ、よくこの辺りにいるよ。」

「なる…… 気が向いたら、また来るかも。」

「あれ? 今の声って――
 七ツ森くん、颯砂くん!二人が一緒なんてめずらしいね?」

「◯◯。たまたま会ってさ。」

「颯砂が連れてたわんこにつられた。」

「わんこ……犬?」

「ああ、知り合いの犬、散歩させてたら、七ツ森がふらっと現れてさ。犬好きらしい。」

「あんなデッカイわんこ、見る機会もないし どうしても触りたくなった。」

「七ツ森、気に入られたよな。ベロベロされてて面白かった。」

「ふふっ、そうだったんだ。わたしも見てみたかったなぁ。」

「あんたも見に来れば?」

「いいじゃん。砂浜走るのがメインだから、みんな一緒に走ろう。」

「……いや、走るのはカンベン。」

「ムリムリ。リード持ったら走らざるを得ないって。」

(ふふっ!七ツ森くんと颯砂くん、ワンちゃんが好きなんだね)

 

オススメの店?

七ツ森実柊夜ノ介

(そろそろ帰ろう……)

「あれ?」

「今日はありがとうございました。」

「ドウイタシマシテ。」

「七ツ森くん、柊くん!」

「◯◯さん、こんにちは。あなたも買い物?」

「うん。」

「やのサンにさ、1リッチショップをたっぷり堪能させてやった。」

「とても充実した時間でした。」

「そっか。それで、いいものは見つかった?」

「ええ、七ツ森君のおかげです。」

「メイク落としとか、コットンとかな。いまの1リッチショップなら質もそんなに悪くないし。」

「劇団で使う消耗品ですから、贅沢は言いませんよ。助かります。」

「はー……座長やって、役者もやって、雑用までして。やのサン、マジすげーよ。」

「うん、そうだね。」

「いえ、僕から見れば 七ツ森君やあなたのほうがずっとすごい。じゃ。これで。」

「……やっぱオーラが違うな。座長レベルだとこうなるモン?」

(ふふ!七ツ森くん、柊くんのこと尊敬してるのかも?)

 

ナイトショー

七ツ森実本多行

「ミーくん、一緒に行こうよっ!」

「ぜーったいに、イ・ヤ・ダ!」

(あれ?今の声は……)

「やっぱり。七ツ森くん、本多くん!」

「◯◯、いいところに……」

「うんうん!じゃあ、三人で行こう。ねえ、君もおいでよ。」

「エッ!?」

「え、どこに?」

「植物園。期間限定で、夕方からナイトショーがあるんだ。」

「へぇ、そうなんだ!わたしはいいんだけど……七ツ森くんがすごくイヤそうな顔してる。」

「アタリマエっしょ。」

「え?」

「……虫!夜の熱帯雨林コーナー、ムシがうじゃうじゃってヤツ!」

「そだね、夜の熱帯植物にはたくさんの虫が寄ってくる。」

「◯◯、悪い。あとは任せた。」

「ミーくん?……仕方ない。じゃ行こう?」

「えっ!?」

(そんなキラキラした目で見つめられても……七ツ森くん、逃げるなんてヒドイよ……)

 

ナンパ?

七ツ森実御影小次郎

「よ。」

「あっ、七ツ森くん。お仕事?」

「そ。今日はもう上がり。」

「そっか、お疲れさま。」

「あんたはショッピングだろ?今日の収穫は、ど――

「◯◯。」

「御影先生!」

「ヤバ……」

「お、ナンパされてんのか?」

「えっ?」

「たぶん、あんたが俺……Nanaの、ハデな格好した男にナンパされてるのかってコトだ。」

「あ……」

「ん?」

「あのっ、違うんです!わたし、ナンパされてるんじゃありません!彼は――

「待て。そのあと、どう答えるつもりだよ。」

「あっ……」

「わかったわかった、邪魔する気はねぇよ。あんまり、遅くなんなー。」

 

「ハァ……」

「ごめんね。七ツ森くんの正体、うっかりしゃべっちゃうところだった……」

「それは阻止できたけど。なんか、別の誤解、生んだ気がする。」

(別の誤解ってなんだろう?)

 

みちるさんの反応

七ツ森実花椿みちる

「ううん、ムリ。私にはそんなもの……」

「そ?ミチルさんて案外シャイなんだ?」

(あれ?今の声って……)

 

(七ツ森くんとみちるさんだ!)

「 “案外” は余計。」

「学校じゃあんなにクールなのにねぇ。」

「実クンこそ、案外イジワル。私、もう帰るから。じゃあね。」

(みちるさん、行っちゃった……)

「…………
 はい、そこ。」

「 !! 」

「立ち聞きなんかしてないで会話の輪に入ってくりゃいいのに。」

「う、うん。でもなんだか違う世界みたいで、気が引けちゃって……」

「どういう意味?」

「オトナの世界……みたいな?」

「……プッ! ミチルさんも俺も、あんたと同い年ですが?」

「そうだけど。ところで、なんのお話してたの?みちるさん、顔が真っ赤だったけど。」

「それは……ヒミツ。彼女、知られたら困るだろうし?」

(き、気になりすぎる……)