新しいラーメン店
本多行
(さてと、そろそろ帰らないと)
「◯◯ちゃん。」
「あ、本多くん。」
「ふふん、もしかして~……君も?」
「え? 何?」
「あれ?ラーメン食べに来たんじゃないのか。商店街に新しいお店がオープンしたんだ!」
「ふふっ、そうなんだ?」
「結構、評判がよくてさ、醤油とんこつ、背脂チャッチャ系だって。チャッチャ系ってのが面白いよね?」
「うん、楽しそうでおいしそう。」
「でしょ?君も一緒に行こうよ。」
「ごめんね。今からラーメンは食べられないよ。」
「そなの? なんで?」
「だって夕御飯、食べられなくなっちゃうもん。本多くんは大丈夫なの?」
「うん、オレは全然へーき。ラーメンは別腹? それじゃ、食べてくる!」
(ラーメンは別腹……本多くんて、結構大食いだったりして?)
妹を待つ
本多行
(さて……そろそろ帰ろうかな?)
「◯◯ちゃん。」
「あ、本多くん。」
「なんかさ、君を待ってたみたい。」
「ほんと、偶然だね。本多くんは誰か待ってるの?」
「うん、妹だよ。塾が終わる時間だから。迎えに行って来いって頼まれた。」
「そうなんだ。本多くんは塾に通ってないの?」
「うーん、行ったことはあるよ。でも、ほかの生徒に迷惑だからって辞めさせられたんだ。」
「ええっ?何をしたの?」
「オレがいると、脱線して授業が進まないってさ。そんなつもりないんだけどね。学校の先生は結構、話に乗ってくれるけどさ。塾は違うみたい。」
「そっか。ふふっ、なんか想像できるかも?」
「あ、今、笑ったでしょ。いいよ、オレには塾は合わないってだけ。あ、もう時間。オレ行くね。君も気を付けて帰って。」
(うん、たしかに本多くんは、塾には合わないかも……)
ふたりでエプロン
本多行・風真玲太
(……さてと。そろそろ帰ろうかな?)
「本多、店の中で騒ぐなよ。」
「ほら、見てよ。いいでしょ?二人でコンビみたいでさ。」
「あれ、この声は……本多くんと風真くん?」
「お、おまえ。」
「◯◯ちゃん、こんちは。」
「ふふっ。二人とも色違いのエプロンだね?」
「笑ったな……」
「うんうん。面白いでしょ、エプロンズ。はははっ。」
「エプロンズ? あはは!」
「おまえらさ、店の前で笑ってんなよ。……ったく。」
「あ、ごめんなさい。今日はバイトなんだね。」
「うん、急遽頼まれてシフト入ったんだ。」
「オレはリョウくんを見かけてさ、オレのバイト制服と同じだったから、嬉しくなっちゃって。」
「それで本多、わざわざバイトのエプロン取りに帰ったんだぜ。」
「ふふっ。本多くん、面白い。」
「だから、面白くねぇよ。」
「そそ。写真に撮って、君に見せようと思ったんだけど、その必要なくなっちゃったね。」
「だから、嫌だって言ってんだろう。」
「ありがとう、本多くん。ばっちり、エプロンズ見られたから、写真は大丈夫だよ?」
「うんうん。生で見た方がいいでしょ。」
女性客「あの、風真くん、すみません……」
「あ、はい。すぐ行きます! 仕事中だから。ま、おかげで気分転換になったよ。じゃな。」
「うん、じゃあね。」
「じゃあ、オレはもうちょっと、店内見させてもらおう。またね。」
「う、うん!」
(本多くん、またあの格好でお店に入って行っちゃった……)
フリーマーケットにて
本多行・七ツ森実
(さて……そろそろ帰ろうかな?)
「◯◯ちゃん、君もフリマ?」
「あ、本多くんも?」
「そそ。オレはすぐに欲しい本見つけたけど、ミーくんはまだ、アクセサリーで迷ってるよ。」
「ミーくんて……」
「……待て。ダーホンの言い方だと、二人で一緒に来たみたいだろ。」
「あっ、七ツ森くん。」
「よ。あんたもフリマショッピング?」
「うん、お買い物。七ツ森くんはアクセサリー、決まったの?」
「そだ、君が決めてあげなよ。ミーくんの。なかなか決められないみたいだからさ。」
「人を優柔不断みたいに言うな。」
「七ツ森くんが気になっているアクセサリー、興味あるなぁ……」
「うんうん。ミーくん、よかったね。」
「心配には及びません。もう買ったし。」
「ええ!? なんで、なんで?三人で一緒に決めたかったなー!」
「ふふ、うん、そうかも。」
「ほらー。ミーくん、もう一度、買い直す?」
「しません。俺 “一人で” 、もう一周してくるから。じゃあな。」
「じゃあ、オレも古本市、最後に見てくるね。 ミーくん、ちょっと待ってよ!」
(ふふっ、本多くんも七ツ森くんもフリーマーケットを楽しんでるみたい!)
将棋への思い
本多行・氷室一紀
(うん、そろそろ帰ろうかな?あれ、あそこにいるの……)
「ふーん、イク先輩って、将棋も得意なんだ。」
「小学生の時にね、父さんと日曜に対局してた。」
「本多くん、氷室くん 二人で何のお話ししてるの?」
「◯◯先輩、立ち聞きとか趣味悪いね。」
「偶然通りがかっただけだよ。」
「オレが公園でおじいさんと将棋指してたの。そしたらノリくんが通りかかって、応援してくれたんだ。」
「べつに応援はしてませんよ。」
「へぇ、二人とも将棋が好きなの?」
「僕はゲームでコンピューターと対戦するくらい。人とやるって経験はない。」
「そなの?将棋は人と対面してやるのが一番だよ?」
「あ、二人の対局見てみたいかも。」
「僕は遠慮します。君はさっきのおじいさんの困惑ぶりを見てないから、そんなこと言うんだよ。じゃあ、僕はこれで。」
「ええ!? なんで、今度学校で対局しようよ!」
「対局中のおしゃべり禁止にするなら考えてもいいですけど。無理でしょう?」
「あ、ちょっと待ってよ、ノリくん!」
「行っちゃったね……」
「おしゃべり禁止なんて、無理だよ。あのおじいさんも、楽しそうに聞いてくれてたのに……」
(もしかして氷室くん、本多くんのおしゃべりで集中力が削がれちゃうから避けてるのかも?)
柊くんにアドバイス
本多行・柊夜ノ介
(さて、そろそろ帰ろうかな?)
「◯◯ちゃん、お買い物?」
「あ、本多くん。うん、もう帰るとこだよ。本多くんは?」
「うん、ヤノくんの買い物。オレは付き合ってるだけ。」
「柊くん?」
「本多君、お待たせ。」
「柊くん、こんにちは。お買い物?」
「こんにちは。ええ、大量の買い出しで途方に暮れていたら、本多君が効率的な順番を教えてくれたんです。」
「うんうん。ヤノくんの買い物、大量だから回る順番で時間が全然変わってくる。」
「そうだったんだ。さすが、本多くんだね。」
「はい、助かりました。予定より1時間短縮です。お陰様で、もう1つ用事が片付きそうだ。ありがとう。じゃあ、僕はこれでね。」
「柊くん、いつも忙しそうだな……」
「じゃあ、次は君のお買い物。効率的な回り方、考えよう?」
「え? わたしはもう済んだから。」
「そなの?じゃあ、次の時のために先に考えておく?」
「ええ?まだ決められないよ。」
「そなの?じゃあ、いつでも遠慮なく言ってよ。またね?」
(ううーん、お洋服とかアクセサリー選びは、ゆっくり選びたいんだけどなぁ……)
本を借りる
本多行・御影小次郎
(うん、今日はそろそろ帰ろうかな)
「コジロウ先生、オレやっぱりダメだったよ……」
「またすごい数の本、借りてきたのか?」
「あ、今の声は……?」
「おお、おまえも図書館か?」
「いえ、わたしは買い物帰りです。二人は図書館ですか?」
「いいや、俺はここでカバンにたくさん本を詰め込んだ本多に会っただけだ。」
「うん。また、いっぱい借りちゃったんだ……」
「借りたらダメなの?」
「返しに行くだけのつもりだったんだよ。近くに図書館ができたのにさ、遠い図書館に本を返しに行くたびにどうしても借りて帰ってきちゃうんだ。」
「本多らしいよな。」
「ふふっ、そうですね。」
「ハァ……二人とも笑うけどさ、真剣なんだよ?」
「もう、諦めて両方利用しちまえよ。」
「ううん、だめ。こないだ間違って返却しちゃってさ、家族に叱られた。本を全部返すまで、新しい方に行けないんだ……」
「そっか。じゃあ次は返すだけで済むようにがんばろう?」
「そだね……家に帰って、すぐ読んじゃうよ。じゃあね。」
「今度返却する時は、監視役で一緒に行ってやるかな。」
「はい、それなら安心です。」
「ただな、俺が借りちゃいそうだよ。あいつの推薦を振り切って、借りないってなかなか難しいぞ?」
「あ……それはたしかに……難しいかも。」
「だろ?」
(本多くん、ガンバレ!早く新しい図書館に行けるように……!)
呼びかた
本多行・花椿ひかる
(さてと、そろそろ帰ろうかな?あれ、あそこにいるの……)
「だからさ~……その呼び方はイ・ヤ!」
「ダメだった?ピカちゃん。」
「二人ともどうしたの?」
「あっ、マリィ!ダーホンがひかるのこと、変な呼び方するんだよ?」
「変じゃないよ。ピカちゃんって、すごくいいと思うけどな。」
(ピカちゃん……)
「だーかーらー、それはダーホンの趣味じゃん!」
「そうかな?オレは、ピカちゃんのあだ名のセンス、好きだけどな?」
「えっ。まあ、うん、そうでしょ?」
「うん、オレと似てるっていうか、超共感してんだ。」
「ダーホンに共感されてもビミョー……マリィはどう思う?」
「えぇと……二人とも独特で、わたしは好きだよ。」
「ふぅん……マリィがいいならいっか!じゃあ、ダーホン。その呼び方、今のところは許してあげる。じゃあね。サリュ!」
「う、うん、バイバイ。」
「すごい。ピカちゃん、君の言うことは聞くんだね?今度チルちゃんに怒られた時も頼むよ。そんじゃね。」
(チルちゃん……って、やっぱりみちるさんのことだよね?それも何かありそうだなぁ……)