ナンパ撃退 柊夜ノ介

公園入口・はばたき駅

「柊くん、まだ来てないみたい……」

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「柊くん、何かあったのかな？」

男「キミは見たい、見たくない？」

「え!!　何をですか……？」

男「大丈夫、キミは見えるタイプ。さ、おいで。」

「この人をどこに連れていくつもりだ？」

男「ん？ダメダメ。残念、アンタは見えないタイプ。」

「いや、是非見たいな。」

男「ダメだって　選ばれたものにしか見えない――」

「見たいと言っている。」

男「ううん、えっと、この人怖い人？かな？」

「…………」

男「す、すんません。今日のは堅気の人にしか見えないやつなので、あのー、また今度、見えるやつの時に来ます。」

「……あの人、柊くんがどう見えたのかな？」

「さあ？見える、見えないの話はもういいですよ。そんなことより、すみません。僕が遅れたばかりに、怖い思いをさせてしまった。」

「ううん。ちょっと面白かったかも。」

「ふふっ、あなたって人は。じゃあ、気を取り直して行きましょう。」

駅前広場・バス停

「柊くん、遅いな……何かあったのかな……」

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男「ええ？声かけた子が劇団はばたきの団員～？逆にやり易いだろ～？劇団なんて下積みとか大変なんだから、デビューちらつかせて、一発サイン！　わおっ、キミも劇団はばたき？そんなとこやめて、ウチ来ない？」

「ええっ？」

男「いいって、いいって、辞めちゃいな。ウチなら、レッスン料倍で即デビュー。」

「ウチの団員に何か？」

男「ん？ああ、メンズもデビュー希望？ＯＫっ！二人まとめて面倒見ちゃう。レッスン料は３倍！」

「わたしは劇団はばたきの座長をしています。柊夜ノ介です。」

男「ん？まさかぁ～？」

「で、あなたはどちらの事務所の方ですか。」

男「うぇ？ウソでしょっ。もう、人が悪いんだから～！」

「何故、嘘をつく必要があるのかわからないな。」

男「やっべ、モノホン？引き抜きなんて、しましぇーん。」

「はぁ……すみません、僕が遅れたせいで。」

「ううん、大丈夫。でも、わたしが劇団はばたきの団員みたいになってたけど……」

「ええ、こちらはいつでも歓迎ですよ。さ、行きましょう。」

海

「あれ、柊くん、まだ来てないみたい……」

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男「あ、いいのがリスポーンした。」

「えっ？」

男「早くここを離れよう、リスポーン直後は狙われやすいから。」

「◯◯さん。」

男「ん？男キャラとはパーティ組まないよ。そのままデスポーンして。」

「お待たせしたね。遅くなってすみません。」

「うん、平気だよ。」

「じゃあ、行こう。」

男「あれ、あれ、オレ見えてない？バグった？いやいや、これ現実だよね、おかしくね？　運営に突だっ。」

「暑いからね……でも、相手にしないのが一番ですね。」

（柊くん、すごいな……本当に見えてないのかと思った）