グループデート会話 繁華街 柊・氷室・御影

 

商店街:ショッピング

「夜ノ介先輩。何か買いたい物、あったんじゃ?」

「いえ、皆さんとブラブラするだけで楽しいですから。」

「とは言え、何かテーマがないとな……」

「劇団で必要な物を買うのはどうですか?」

「いいじゃねぇか。楽しそうだ。」

「はい。夜ノ介先輩のお手伝いにもなりそうですしね。」

「いいんですか?せっかく4人で出かけてるのに。」

「いいに決まってる。」

「でも劇団で必要なものって……小道具とか?」

「それは専門の方がいます。僕が買うのは日用品ですね。」

「座長って大変なんだな。今日は荷物持ちでも何でもやるぜ。」

「じゃあ、あのスーパーでいいですか?」

「ええ。でも本当に……?」

「うん、行こう。」

スタッフ「おめでとうございます! 1等、カップ麺一年分!」

「あ、ありがとうございます!」

「やったな、夜ノ介!」

「ほ、欲しい……」

 

「すごい!」

「皆さんから運気をもらいました。お裾分けしますね。」

「えっ、いいんですか?夜ノ介先輩、ありがとうございます。」

「いえ、劇団でもこんなに食べきれません。」

「よかったな、イノリ。カップ麺、好物だったもんな。」

「楽しみです。」

「でも、食べすぎはダメだよ?」

「君、絶対それ言うよね。」

「俺には言ってくれないのかよ?」

「僕にもお願いします。」

「ええ!? 柊くんと御影先生は、カップ麺好きじゃないですよね?」

「俺たちも、おまえにかまって欲しかっただけだよ。な、夜ノ介。」

「はい。でも、これ以上贅沢言うのはやめときます。罰が当たりそうです。 今日は最後まで一等賞な一日でした。」

(ふふっ、良かった。柊くんが楽しそうにしていると、すごくうれしいな!)

 

商店街:ショッピング2

「皆さんも、 “コロコロ” 使っていますか?」

「粘着式の掃除用具のことですよね。」

「はい。コロコロ転がしてゴミを取ります。名前も良いです。」

「ああ、便利だよな。夜ノ介はテープ式と水洗い式、どっちが好きだ?」

「僕は最近、水洗いの方に傾倒しています。」

「お、俺もだ。何万回も洗えるみたいなのあるよな。」

「ふふっ。二人とも、すごく詳しいんですね。」

「優れものですよ。」

「小次郎先生はひとり暮らしが長いからわかりますが、夜ノ介先輩はどうして?」

「単に、掃除が好きなのかもしれません。きれいに片付くって本当に気持ちいいですから。」

「ああ、世の中、片付かないことばっかりだしなぁ。」

「小次郎先生のは、愚痴っぽいですよ。」

「ふふ、でもわかりますよ。掃除はやった分だけちゃんときれいになりますしね。」

「そういうことだ。ま、イノリ君ももう少ししたらわかる。」

「別にわからないままでいいですけど。」

「あ、そうです、あの店で時々、コロコロの実演販売をやってるんです。行ってみませんか?」

「実演販売?」

「最高のエンターテインメントですよ。ほら、こっちです。」

 

「ふふっ、柊くん、すごく楽しそうですね。」

「ああ、嬉しいよな。夜ノ介とイノリがああやって、はしゃいでくれてるとさ。◯◯、ほら行くぞ!あの実演販売、最高に面白れぇんだ。」

「ふふっ、はい!」

(氷室くんと柊くんだけじゃなくて、御影先生もすごく楽しそう。来てよかった!)

 

ボウリング場:ダーツコーナー(氷室)

「うん、入った。」

「すごい、氷室くん!」

「はい、三回とも真ん中です。」

「イノリ、うまいもんだな。コツを教えてくれよ。」

「いいですよ。」

 

「先生はリーチが長いんで、目いっぱい腕を伸ばして、的に近づけて、投げてください。」

「うー、こ、こーんな、感じでどうだ。」

「もっとです。……うん、そのまま。」

「イノリ君が先生みたいですね。」

「ふふっ、うん。」

 

「イノリ君、次は僕にも教えてください。」

「えっ? やめておきます。間違ったこと教えそうだから……」

「え、御影先生に教えてたのは?」

「ノリです。ほら、先生に教えるって、なんか面白いでしょ。」

「ええ!?」

「ふふっ、イノリ君は楽しい人です。」

「あー、全部失敗。」

(御影先生……氷室くんに遊ばれちゃってる?)

 

ボウリング場:ダーツコーナー(氷室)2

「では、4人で勝負しましょう。」

「受けて立ちますよ。」

「うん、やろう。」

「いいぞ。じゃあ、俺に勝ったら『はばたきミックスジュース』をプレゼントだ。」

「御影先生が、最下位でしたね。」

「勝たせてくれたのかな……とも思いますが、どうでしょう?」

「御影先生、本気だったと思う……」

「あの悔しがり方が演技だったら、劇団に入っていただきます。」

「ふふっ。」

「おーい、買ってきたぞ。 ほら、はばたきミックスジュース。」

「ありがとうございます。」

「ありがとうございます。」

「おいしそう!ありがとうございます。」

「小次郎先生が、わざと僕たちに花を持たせてくれたのかなって話してたんです。」

「はあぁ?そんな、面白くないことしねぇよ。」

「え?」

「最後に泣きの一回、ボウリングで勝負だ。絶対負けねぇぞ?」

「プッ……良いですよ。手加減どころか、勝つまでやるくらいですね。望むところです。」

「いいですね。」

(御影先生が男子生徒にも人気がある理由がよくわかるなぁ…… 柊くんも氷室くんも楽しそうだもん)

 

ボウリング場:ダーツコーナー(御影)

「柊くん、がんばって!」

「夜ノ介先輩、調子いいですね。」

「わっ、すごい!柊くん、2回連続だ!」

「……僕の時も、それお願い。」

「え?」

「おまえの声援が欲しいんだってさ。」

「あ、柊くん。2回連続で真ん中に入ってたね。」

「コツを掴めたのかもしれませんよ。」

「◯◯先輩、こっち。よろしく。」

「◯◯、催促されてるぞ。」

「えぇと……氷室くん、がんばって?」

「ちょっと、なんか違う。もう一回。」

「ええ? 氷室くん、がんばれ?……これでいい?」

「夜ノ介の勝ちだな。」

「イノリ君に初めて勝利です。」

「君の応援の質が違った。」

「応援の質?」

「そう。やらされてる感出てた。」

「イノリ、俺が応援してやろうか?」

「結構です。自力で勝ちますから。」

「では、もうひと勝負。」

「おまえがいると、勝手に盛り上がってくれる。」

(???)

 

ボウリング場:ダーツコーナー(御影)2

「このダーツコーナー、大人な雰囲気ですね。」

「俺がいると、なおさらそんな感じか?」

「そうですね。黙っていれば、という条件付きで。」

「ふふ。後ろ姿だと、更にいいかも知れません。」

「おお。夜ノ介まで俺をいじり始めたな?」

「すみません。でも、イノリ君のこの感じ、聞いてて楽しいのでやってみました。」

「ふふっ。柊くん、面白い。」

「夜ノ介先輩、それ結果的に僕のこといじってますよね。」

「あれ。イノリ君は意図的にやってるのかと思ってましたが、違うのですか?」

「夜ノ介、イノリはあの感じしかできないんだよ。」

「は? できますよ。」

「お、いいな。じゃあ、もう一回はじめから。 ◯◯、頼む。」

「えっ……えーと、『このダーツコーナー、大人な雰囲気ですね』?」

「俺がいると、なおさらそんな感じか?」

「……ん……そう、ですね。」

「おい、思った以上にできねぇな。」

「ふふ、やはりいつものイノリ君の方がいい。」

「ふふっ、そうだね。」

「ハァ、うるさいですよ。僕は正直なだけ。思ってないことは言えないんです。ほら、小次郎先生。大人なんでしょ?早く投げて来て下さい。」

「おう、その感じでこれからも頼むよ。」

(ふふっ、みんな楽しそう!でも御影先生が一番楽しそうかも?)

 

映画館:アニメ映画

「評判通りです。いや、それ以上かな。」

「柊くん、気に入ったみたいだね。」

「……夜ノ介先輩が評価するってことは、僕の見方がいけない……?」

「どうした、イノリ?そんな考えさせられる映画じゃないだろ。」

「ええ、なんとも脳天気で、ストレスになる映画でした。」

「ええ? わたしは、とても楽しかったよ。」

「同じ映画を見ても、これだけ感想が違うんだな。」

「きっと感情移入を誰にするかで、色々な感想があるんだと思います。」

「なるほどな……俺は少年の親目線で見てたかもな。」

「イノリ君とあなたは、主人公の少年を自分として観ていた?」

「ええ、行動原理がわからなくて、やきもきしました。」

「わたしは、すごくドキドキしたよ。」

「僕も最初はそうでした。でもこの映画、次は両親、その後は海の生物……色々な視点で観られるんです。そこがスゴイ。」

「さすが夜ノ介。何回でも観られる映画って、そういうことか。」

「すみません。次の回、もう一回見ませんか?」

「うん、わたしも別の見方したいかも。」

「いいじゃねぇか。」

「ええ、二回目の皆さんの感想が楽しみです。」

(同じ映画を連続でもう一回見るなんて、初めてかも?)

 

映画館:インド映画

「す、すごかった……」

「ええ、殴られたくらいの衝撃です。」

 

「はぁ……」

「この感情はなんだろう……」

「夜ノ介、イノリ、ずいぶん感動してたな。」

「ふふっ、気に入ったみたいだね?」

「そんなレベルじゃない。歌い出すし踊りだすし、ダンサーはどんどん増える。」

「最初は完成度に嫉妬しましたが、途中で感動に変わってた。」

「夜ノ介をここまで魅了するインド映画の底力、すごいんだな。」

「夜ノ介先輩、劇団はばたきにこのエッセンスを入れられませんか?」

「難しそうです。でも、考えてみる価値はある。」

「二人とも、良かったね。」

「夜ノ介先輩。あっち、挿入歌のCDが売ってます!」

「ほんとだ。売店を覗いてきますね。」

 

「ふふっ、夢中ですね。御影先生はどうでした?」

「俺は、少し羊に同情してた。あんなに踊らされて大丈夫か、ってな。」

「ええ?」

「あいつらには内緒な。水差したくないからさ。」

(映画を観て、羊の心配するなんて、ふふっ、御影先生らしい……)

 

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