お見舞い 本多行
(ふぅ……この調子なら学校、行けそうだな……)
(ノック)
「はーい?」
「あ、良かった。思ったより元気そうで。」
「えっ、本多くん!?」
「あっ、ダメダメ!まだ横になっててよ、すぐ帰るから。ホントは30分くらい前からお邪魔してたんだけどさ、お家の人とお話ししてたんだ。」
「えっ!? そうだったの?」
「そそ。学校での君の様子聞かれたからさ。」
「ええー……ヘンなこと話してない?」
「ヘンなことってどんなこと?オレは、君が学校でも元気で、がんばり屋さんだってこと、話しただけだよ?あと、いつもオレの話を楽しそうに聞いてくれて、質問したり、笑ってくれたりするとこが好きで……だから、君のいない学校はすっごくつまんない、ってことも。」
「本多くん……」
「ねね、それで来週からは学校来られそう?」
「うん、大丈夫だと思う。ごめんね、心配かけちゃって。」
「そだねー、心配したよ?けど、もう元気になってくれたからそれでよし!……っていけない。長居しないって言ったのに、まーたオレ、話し込んじゃったね?」
「ううん、今日はわざわざありがとう。」
「どーいたしまして!それじゃ、学校で会えんの楽しみにしてんね。」
(本多くん、お見舞いに来てくれたんだ……早く治さなくちゃ!)