学食会話 風真玲太・本多行

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スヤスヤ七ツ森くん

「そういえば、今日は七ツ森くんをランチに誘わなかったの?」

「誘おうと思ったんだけどね。すごく気持ちよさそうに寝てたから置いてきちゃった。」

「あれは起こせない。」

「ミーくん、毎日夜更かししてるみたいだから。」

「よくスマホいじってるの見かけるけど。ゲームでもしてんだろ?」

「わかんない。でも授業中は居眠りとかしてないみたいだし そういうところは真面目なんだ。」

「ふーん。休み時間はだいたい夢の中みたいだけどな。」

「ふふ!」

「でも…… 今度は起こしてでも連れて来なきゃ。」

「なんで。」

「ミーくんのポケットにはお菓子がいっぱい詰まってるでしょ。お昼抜きで、糖分ばかり摂りすぎるのもよくないからさ。」

「そ、そっか。」

「オレ、ミーくんの好きそうなパンでも買っておくよ。」

「本多、チョコやクリームの菓子パンじゃだめだぞ。」

「あ……そだね!あぶないあぶない。」

(菓子パンを買っていくつもりだったんだ……でも、本多くん優しいな)

 

マシンガントーク

「本多……満足しただろ?」

「うん、はば学学食にはいつも満足しているよ?」

「そうじゃなくて、マシンガントークだよ。」

「あはは……」

「どして?」

「もう、今日は終わりにしてくれ。降参だ……」

「今日は七ツ森くんがいないから風真くんひとりが聞き手だもんね?」

「……おまえはなんで、そんな平気な顔してるんだよ?」

「えっ?」

「ああ、それだな?その受け流し術だ。」

「ちょっと、二人で何言ってるの?」

「『えっ?』。」

「ね、リョウくん、どうかしたの?」

「おい、何で俺の『えっ?』には突っ込んでくるんだよ。」

「だって、何か疑問でしょ?オレが教えるから、何でも聞いてよ。」

「はぁ……七ツ森の重要性がわかったよ。」

(ふふっ、風真くんお疲れさま。次は七ツ森くんも呼んで4人にしよう)

 

ハイレベルな学食

「うーん、美味しい!」

「ふふ!」

「はば学の学食はハイレベルだよな。」

「そだね!栄養バランスもいいし、見た目も最高っ!」

「味にうるさそうな七ツ森でさえ満足してるもんな。」

「ふふ。」

「ミーくんも学食来たかっただろうなー。」

「仕事の話でもしてたんだろ。電話しながらメモとってたし。」

「そうだったんだ。」

「…………」

「…………」

「食べそびれたら可哀そうだから、サンドイッチでも買っといてやるか。」

「リョウくん、ナイスアイディア!」

(ふふ! 二人とも、優しいところがあるんだね)

 

寂しくないの?

「うーん、おいしい♪」

「…………」

「……? 風真くん、わたしの顔に何かついてる?」

「おまえ、いつも通りなのな。」

「え?」

「今日、ミーくんいないじゃん。寂しくないの?」

「それは……」

「…………」

「それは? 続きをどぞっ。」

「言わなきゃダメ?」

「だー! リョウくん、この答え聞いたらオレたちのほうが寂しくなるんじゃない?」

「べつに? 俺は何とも思わないね。」

「その顔。強がってるのバレバレ。」

「うるさい。」

(風真くん、わたしと七ツ森くんのことを気にかけてくれてるの……?)

 

ふたりで心配

「…………」

「風真くん、どうかした? 全然食事が進んでないけど……」

「じゃあ、オレも。」

「えっ!? 二人とも何があったの?」

「オレたち、君のことを心配してるんだ。」

「どうして?」

「どこまで言わせるんだよ……ったく。」

「えぇと……」

「あーもう、君とミーくんのこと! ねね、二人はつきあってるの?」

「え!?」

「本多、頼む。もういいだろ。 はっきりさせることにメリットはないよ。」

「?」

(わたし、七ツ森くんとは仲良くしてるつもりだけどな……みんなに心配されてる?)

 

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