学食会話 風真玲太・氷室一紀

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颯砂くんの運動能力

「颯砂くん、一緒じゃなかったんだね?」

「さっきメッセージ来てさ。今日はやめとくって。」

「体育の授業でピンピンしてるのは見かけましたよ。」

「そういえば校庭から、颯砂の笑い声、聞こえてきたよな?」

「えっ、そうだったかな?」

「体育なんて、ノゾム先輩にとっては、遊びみたいなもんでしょうね。」

「そう、あいつの運動能力は桁外れだ。ほんと、違うクラスでよかったよ。」

「どうして?」

「よく考えてみろよ。週に3コマも、颯砂の独擅場を見せられるんだ。」

「うん。初めて学年が違ってよかったと思いました。」

(男子って、運動で負けるの嫌なのかな……?)

 

怒ったことがない?

「ノゾム先輩がいないと、席が広いですね。」

「そうだな。物理的な話だけじゃなくて、見えない圧もすごいからな。」

「ふふっ。颯砂くん、いつも元気だからね。」

「ノゾム先輩がいると、2度くらい気温あがりますよね。冬は助かりますが。」

「暖房扱いかよ。怒られるぞ?」

「……そう言えば、ノゾム先輩が怒ったって記憶ないですね。」

「うん、そうかも?小さいことはあまり気にしないのかな。」

「…………」

「……らしいですよ、リョータ先輩?」

「どういう意味だ?」

「さあ?そういうところじゃないですか?」

「……◯◯、おまえもそう思ってるのかよ?」

(えーと、なんて答えれば……)

 

学食にいない理由は

「颯砂、今日どうしたんだ?」

「なにかあったんですか?」

「えっ、わたしに聞いてる?」

「おまえ以外に誰に聞くんだよ……ったく。」

「おとぼけが過ぎますね。ノゾム先輩と君が急接近してるのは、僕たちもわかってますから。」

「……別にいいよ。良くないけど、いいよ。」

「何言ってるんですか?」

「別に悪いことじゃないって言ってるんだ。二人で出かけてんだろ。」

「えぇと……うん。最近、一緒に出かけたりしてるかも。」

「はぁ……だから、今日はなんかあったのかって聞いてんだ。」

「ノゾム先輩がランチに来ないとか珍しいし。」

「あ! それなら……」

「……どうしたんだよ?」

「お小遣いがって……」

「……おい。」

「僕たちの心配した気持ちを返してほしい。」

「小遣いは計画的に使えって言っとけよ。……ったく。」

(そっか……二人とも颯砂くんとわたしのこと、気にしてくれてるんだな……)

 

甘い言葉

「……ねえ、ノゾム先輩も甘い言葉をささやいたりするの?」

「えっ!?」

「……っ!? はぁ!?」

「なんでリョータ先輩が驚くんですか?」

「おまえが変なこと言い出すからだろ?」

「変ですか?興味あるから聞いただけ。ノゾム先輩と君、二人でいること多いみたいだし?」

「えーと……」

「別に無理に言わなくていいって。」

リョータ先輩、聞きたくないなら耳でもふさいでて下さい。で、どうなの?」

「甘い言葉……例えばどういうの?」

「えっ……それは…… どういうのですか?」

「困ったら、俺にふるのかよ。」

(ふふっ! 甘い言葉か……颯砂くんが言ったら、どういう感じかな?)

 

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