休日出歩きイベント 颯砂希編

 

 

サプリメント

颯砂希

(さて、と……日が暮れてきたし、そろそろ帰らないと)

「◯◯、買い物?」

「あ、颯砂くん。うん、そろそろ帰るとこだよ。」

「じゃあ、オレも帰ろうかな?」

「ん?颯砂くんは何してたの?」

「空振りだよ。」

「え?」

サプリメントのセールやってるって聞いて来たんだけどさ。美容系のやつだった。」

「ふふっ、そっか。」

「笑ったな?女の人ばっかりだしさ、変な目で見られたよ……ま、買ったけど。」

「買ったんだ。」

「うん、肌のハリと弾力を保つってやつ。うーん……きみはいらなかったか。じゃあ、母さんにおみやげ。きみも早く帰りなよ。」

(ふふっ、お母さん喜ぶといいね?)

 

お見舞い

颯砂希

(さて、と そろそろ帰ろうかな……)

「◯◯、偶然じゃん。」

「あ、颯砂くん。おでかけ?」

「ちょっと病院に行ってたんだ。」

「え……どこか悪いの?」

「オレじゃないよ。父さんが入院しててさ、お見舞い。あ、心配いらないよ。大学のスポーツイベントで張り切りすぎて、肉離れ。」

「そうだったんだ、お大事に。でも、颯砂くんのお父さんて……」

「うん、体育大学で先生やってる。」

「すごい!颯砂くんの運動神経は、お父さん譲りなんだね?」

「うーん、陸上競技は母さんの血かな。あの人、高校記録持ってるから。父さんは選手としては、伸びなかったみたい。コーチング理論の方が性に合ってるって。」

「颯砂くんは、どっちの才能も受け継いでるみたいだね。」

「だといいけど?顔は母さんそっくりって笑われるよ。」

「え?」

「なんで笑われるのかはわかんないけどさ。あ、もうこんな時間だ。きみも気を付けて。じゃあ。」

(颯砂くんのお家は運動一家なんだね。お母さんと顔がそっくり……気になる!)

 

急ぐふたり

颯砂希風真玲太

(さてと、そろそろ帰ろうかな……)

「◯◯。」

「ん?」

「玲太の言う通り、本当にきみだ。」

「ハァ……ハァ……」

「颯砂くん、風真くん!二人ともどうしたの?」

「玲太とハンバーガー食べてたらさ、向かいの店にきみがいたって言うんだ。」

ハンバーガー屋さんの前のお店……あ、あそこのことかな?でも、だいぶ前だよ。」

「昼過ぎくらい。」

「うん、そうかも。」

「その時すぐ言えよ。そしたら、今日三人でいられたのにさ。」

「あのな、こいつだってひとりで服やアクセサリー買いたい時あるだろ?」

「え……ああ、そういうことか。つうか、玲太。そういうの、もっと早く教えろよ。そしたら、ここまで来なかったのにさ。」

「言う前に走り出したのは誰だよ。」

「ふふっ、そうだったんだ。」

「ふぅ……で、いいの買えたか?」

「うん、色々見られたよ。」

「じゃあ、もうこれからは三人でいても大丈夫だな。」

「みたいだな。一緒に帰ろうぜ。」

「うん!」

 

本多くんが呼んでいる

颯砂希本多行

(ふぅ……もう帰ろうかな?)

「サッく~ん! サッく~ん!」

(えっ、今の声は……)

「あれっ!? サッくんじゃなくて、君が来た。」

「本多くん、どうしたの?大きな声で。」

「あ、うん。さっきに、乗り換え口の方にサッくんが見えたんだ。」

「サッくんって、颯砂くん?何か用事だったの?」

「ううん、用は無いけど見つけたのに黙ってるの嫌でしょ?でもオレ、妹待ってるから動けないしさ。」

「そうだったんだ。」

「おーい、行っ! ええ!? きみもいたの?」

「あ、颯砂くん。」

「サッくん、会えたね。」

「通りすがりの人が、『サッくんって誰のことだろうね?』って話してたからさ。で、何の用だよ?」

「用?」

「本多くんは、颯砂くんを見かけたのに、声をかけないことが嫌だったんだって。」

「そそ、なんか寂しいでしょ?」

「ふーん。いいじゃん、行のそういうとこ。戻って来た甲斐があった。」

「ほんと?」

「よかったね、本多くん。」

「ああ、おかげできみに会えたからね。じゃなー。」

「そっか。オレもサッくんのおかげで、君に会えた。ウィンウィンだね。」

(ふふっ。うん、みんなに会えてよかった!)

 

同じブランド

颯砂希七ツ森実

(さて、と……そろそろ帰ろうかな。あれ?あそこにいるの――

「フーン……そういうのもありなんだな。」

「ああ、上手く利用したほうがいい。」

「颯砂くん、七ツ森くん。二人でお出かけ?」

「おう、オレたちはここで偶然。な?」

「そ。同じ店のショッパー持ってるやつがいると思ったら、颯砂だった。」

「へぇ……意外かも?二人とも、趣味が合うんだね。」

「オレも意外だった。七ツ森がスポーツブランドとか着るって。」

「数は持ってないけど。家で着てるとラクだし、色々着回しできるし。」

「その色々着回しってのが一番センスを要求されんだ。その辺を七ツ森に聞いてたとこ。」

「そうだったんだ。」

「あとさ、オレたちみたいなデカいやつって、結構、選択肢無かったりすんだ。」

「たしかに。デザイン重視だとサイズ合わないことが多いけどその辺、スポーツブランドなら安心。」

「二人とも背が高いから、服選びも大変なんだね。」

「そういうこと。そうだ、七ツ森。今度さ、お互いの服、交換しようぜ?」

「や……それは、やめとく。じゃ。」

「なんだよ、ノリが悪いの。」

(二人の服を交換したら、か……ふふっ、ちょっと面白そうかも?)

 

セールで買い物

颯砂希氷室一紀

(うん、今日はそろそろ帰ろうかな?)

「え、きみもか?」

「だから、僕は違いますよ。」

「颯砂くん、氷室くん!二人ともどうしたの?」

「トレーニンググッズのセール。みんな、それが目当てだろ?」

「そんなわけないでしょ。ノゾム先輩だけですよ。」

「きみも違うのか……」

「う、うん。」

「でもさ、イノリは物欲しそうにショーウィンドウにかぶりついてたよな?」

「ふふっ、そうだったんだ。」

「だから、違います。気になった、っていうだけです。」

「それで十分。ほら、一緒に入ってやるから。来いよ。」

「ちょっと!ノゾム先輩、いいですよ。」

「遠慮すんな。きみも行くー?」

「ううん、いってらっしゃい!」

「ああ、もう。」

(ふふっ!氷室くんもちょっとうれしそう?)

 

先生のアドバイス

颯砂希御影小次郎

(よし!今日はもう帰ろうっと)

「おお、今度はおまえか。今日は面白いやつとよく会う日だな。」

「あ、御影先生、こんにちは。えーと、面白いって……?」

「御影先生、オレは超真面目ですよ。……きみは面白いけどね?」

「ええ?」

「はははっ。俺からみれば、二人とも真面目で面白いよ。」

「???」

「あ、そうだ。オレ、御影先生に食事のアドバイスもらってたんだった。」

「そっか。御影先生、野菜の専門家だもんね。」

「陸上部の顧問でもあるけどな?」

「えっ?」

「あ、そういえば……」

「おまえたち、完全に忘れてるな?」

「す、すみません……」

「いいよ。でもな、颯砂。さっきも言ったけど、おまえは完璧にトレーニングしてるだろ?飯くらい、食べたいもの食べろ。それが一番だ。」

「あ、はい。」

「1つアドバイスするなら…… “何を食べるかより、誰と食べるか” だ。◯◯、そうだろ?」

「えっ、わたし?」

「好きなもんを好きな奴と食べる。これが最高ってことだ。じゃあな。」

「あ、えっと、はい……」

「あ、さようなら。」

「……きみ、お腹空いてる?」

(えっ……早速?)

 

和菓子店へ

颯砂希花椿みちる

(うん、今日はもう帰ろうっと)

「マリィ、偶然。」

「あ、みちるさん。ひとりでお出かけ?」

「ううん、これから和菓子屋のバイト。マリィはお買い物?」

「うん、もう帰るとこだよ。お仕事、がんばってね!」

「◯◯。それに、みちるさんも。」

「ふふ、珍しい三人がそろったね?」

「そうかもな。で、何話してたの?」

「これからみちるさんはバイトだって。」

「そっか 和菓子屋だよね?ちょうどよかった、オレも一緒に行っていい?」

「えっ……なんで?」

「なんでって……和菓子買ってこいって、頼まれたから。」

「おつかい?」

「うん、父さんのお客さんが来るらしいんだけど、もしかしたら母さんが食べたいだけかもしれない。……ってことで、みちるさん、一緒に行こう。で、いいの選んでよ。」

「そういうことなら任せて。でも、マリィも一緒に。ね?」

「え?わたしは……」

「いいじゃん、行こうぜ?」

「ごめんなさい、巻き込んじゃって。男の子と二人きりって、私、ちょっと……」

(みちるさん、恥ずかしがってる?男の子と二人きりは慣れてないのかな?)